間違いだらけの塾選び SAPIX編

『間違いだらけの塾選び第4版』 著者:杉山由美子

本の内容については、アマゾンで目次や購読者の書評を参考になさってください。

ここでは、この著書の中からSAPIXに関する記述をいくつか紹介しましょう。

この本は、著者が「はじめに」で曰く、

(我が子を受験させようか、どんな塾に通わせたらいいかと調べているうちに)私立中学受験事情にくわしくなった私の、母親の目で見た受験塾事情のレポートである。

とのこと。

さて、その中からSAPIXに関する記述をいくつか。

サピックスも、中学受験するならここがいいかなと私をすっかり魅了してくれた。名物講師が多く、あらゆる過去問が頭の中にインプットされているかのごとく、滔々と過去問についてまくした倦むことを知らない情熱と迫力で圧倒された。「これくらいのパワーでたたき込んでくれないと受からないのかもしれない」

恐れをなすと同時に、ゆとり受験をさせたいはずの私までそう呟いていた。講師たちのカリスマ性に引き込まれてしまったのかもしれない。



「とくにサピックスには、自分の意思をもたないと、振り回されてしまうかもしれない。(84ページ)


SAPIXは、他のどこの塾よりも講師の力量に重点が置かれている感じがします。さらに、日能研のシステムだったカリキュラムやテキストとは対照的に、毎回の授業でテキストが配られるSAPIX。大量に配られるプリント。進度の速さ。驚異的な合格実績。


「上のクラスに行けなくて、5年生の2学期は悩みました。授業についていけない。宿題や課題が多すぎてできない。でも塾を変わろうとしても、あれだけのレベルの高い授業を受けたあとで、他に行きたい塾も見当たらなくて」

開成と国立大附属筑駒に合格させた母でさえ、わが子の成績が伸び悩んで迷いが生ずることもある。それほど優秀児がしのぎを削っているのがサピックスなのだ。(84ページ)


SAPIXは、怒涛の宿題や課題が出るので、羅針盤としての家庭の役割が
非常に大事になってきます。どう取捨選択していくのか。その意志も決意もないままに、合格実績だけを見て入塾すると、すべてが中途半端になってしまう。

やはり上位クラスに名物講師がいるから、受験の前にその名物講師の授業を
受けるためにもクラスを上がっていく必要がある。この塾内競争が苛烈だからこそ、塾内の活性化があり、それが合格実績につながっているように思います。

どの塾でも塾内の競争はクラス替えなどを使って行われます。しかし、SAPIXには名物講師がいる。カリキュラムでもテキストでもなく、あの先生に教えてもらいたい!その強い気持ちが生まれるのは、講師の力量に重点が置かれるSAPIXだからこそと言えよう。



6年はじめから「志望校特訓」をするのもサピックスの特徴である。



一番いいのは、その子に合った入試問題で、校風のいい学校を早めにしぼって勉強させることだが、なかなかそのへんがうまくいかない。サピックスは、そこをドラスティックに絞り込ませ、志望校別にガンガン勉強させるのである。(87ページ)


ガンガン勉強をさせるのは、問題はない。ただ下から上に上がっていく場合、この「ガンガンさせる」を取り違えてしまっては意味がない。偏差値40の子どもと偏差値60の子どもでは、同じようにさせるわけにはいかなし、できもしません。

「ガンガン勉強させる」ためには、やはり勉強に対する基礎学力と基礎体力がいる。勉強はわかるからおもしろいし、できるから次へいこうという気持ちも生まれる。それなしに、ガンガンさせても身につかない。勉強が嫌になる。そこの境目をよくよく見極めていかないといけません。

さて、その境目はどこか? もうこれはそれぞれ違います。全員違うと言ってもいい。今までの環境、勉強に対する意識レベルなどから決まってくる。

下位クラスであろうと、塾の先生によって目覚める子供いる。しかし、一番確率が高いのは、塾で習った勉強がテストに出たときに、点数が取れること。100点満点ではなく、今までよりも点数が上がり、評価が上がれば、それが一番の動機になる。

それを親が家庭でフォローできるかどうか。でも、これはSAPIXだけでなく、中学受験の塾であれば、皆同じように思えるけれど・・・

最後にもう1つだけ紹介しよう。これについては特に申し上げることはありません。読んでくれた人がどう判断するか? そういう話です。


「合格させるためには、実力はもちろん、合格力をつけなくてはいけない」とサピックスはいう。

合格力とは何か。

たとえば5問出たら、すばやく解ける問題から解いていく。有名校の算数はことに難しいので合格ラインは50点くらいだから、2問正解してあと1問は途中の式まで書けば合格することができる。どことどこを確実に解き、どこを途中までやるか判断するのが「合格力」だ。

「四谷大塚の日曜テストは1問目から順番に難しくなっていく。でも、入試はそうとはかぎらない。だから1問目はやさしくて、だんだん難しくなる四谷大塚の日曜テストのような試験をいくらやっても合格力はつかない」(

そう断言されてひるんだ。(89ページ)

posted by サピ雄 at 15:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | SAPIXの概要
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